保育士試験

H29年 前期試験 教育原理・社会的養護 リベンジ【後編】

2017年6月3日

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2017-05-03

最終更新:2017-06-03

こんにちはカワハギ女(@kyzyo3)です。

試験が終わってGWとはよくできたスケジューリングですよねwしっかりリフレッシュして実技試験に向かいたいところ!

それでは後編、社会的養護の振り返りをやっていきましょう!

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Contents

社会的養護

問1  次の文は、社会的養護の歴史に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を✖とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A イギリスでは、1870年にバーナードホームが設立され、小舎制による養護を実施した。

B 日本では、1899年に留岡幸助が家庭学校を設立し、非行少年の救護を実施した。

C イギリスでは、1948年に制定された「児童法」で、保護が必要な児童への行政の責任を明確化し、できるだけ児童を家庭から分離せず、必要がある場合は里親委託が望ましいとする考え方を示した。

D 日本では、1950年代以降ホスピタリズム論争が起こり、家庭的処遇の必要性が提唱され、それに対して集団養護をめざす考え方も論じられた。

A→○

B→○

C→○

D→○

正答:1

いきなりの全部○問題でした。出鼻くじかれまくり、案の定間違いましたwもうここは単純にキチンと暗記していたか否かの世界です。

問2  次の文は、「児童養護施設運営指針」の「養育のあり方の基本」の一部である。(A)~(E)にあてはまる語句を【語群】から選択した場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

 社会的養護は、従来の「(A)」の機能から、(B)機能の支援・補完・再生を重層的に果たすさらなる(C)に向けた転換が求められている。(D)の関係調整、回復支援の過程は、施設と(E)とが協働することによって果たされる。

A→家庭代替

B→家族

C→家庭支援(ファミリーソーシャルワーク)

D→親子間

E→親

正答:4

これは「児童養護施設運営指針」の「養育のあり方の基本」の中の「関係性の回復を目指して」の一文まるまま出ています。

私はふくしかくネットの予想問題集で一度解いたことがあったので、曖昧な記憶を頼りに補充できました。Dの「(親子関係)の調整」とEの「施設と(親)とが協働」の部分が固定できたので

選択肢2か→「A(児童救済)」の機能からB(虐待防止)機能の支援・補完・再生を重層的に果たすさらなるC(地域支援(コミュニティソーシャルワーク))に向けた転換が求められている。

選択肢4か→「A(家庭代替)」の機能からB(家族)機能の支援・補完・再生を重層的に果たすさらなるC(家庭支援(ファミリーソーシャルワーク))に向けた転換が求められている。

どっちも文章的には意味が通ってしまうので、始め2にしてたんですが、後半のD以降の文章との辻褄が合うのは4の選択肢だと思い直して正答できました。

問3 次の文は、児童養護施設等における自立支援計画についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を✖とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 自立支援計画の策定にあたっては、児童相談所の援助方針を踏まえながら、担当職員、家庭支援専門相談員、心理担当職員、基幹的職員、施設長等がいろいろな角度からその子どもの支援内容・方法を総合的に判断する必要がある。

B 自立支援計画は、施設内での支援にあたっての計画と、家庭環境調整に関する支援にあたっての計画と、別々の計画を用意する必要があり、前者は基幹的職員が、後者は家庭支援専門相談員が立案する。

C 施設内での支援にあたっての計画は、事前に子どもと話し合って努力目標を設定するなど、その子の実情に合ったものであり、子ども自身が納得できるものであることが大切である。

D 家庭環境調節に関する支援にあたっての計画は、支援を行っていく機関や担当者を具体的に記す必要がある。

A→○

B→✖

C→○

D→○

正答:3

これは難しい。現場で実際に関わる職員の職種と実務内容まではさすがに把握しきれない…。とある試験正答速報サイトでは当初1or3というふうに複数回答になっていたくらいです。プロでも迷う内容だったみたいです。

問4 次の【Ⅰ群】の各施設種別の運営指針の内容と【Ⅱ群】の施設種別名を結びつけた場合の最も適切な組み合わせを一つ選びなさい。

【Ⅰ群】

A 将来的には、本体施設のすべてを小規模グループケアにしていくとともに、本体施設の定員を少なくし、地域のグループホームに移していく方向が示された。

B 養育の基本は、子どもが養育者とともに、時と場所を共有し、共感し、応答性のある環境のなかで、生理的・心理的・社会的に要求が充足されることである。

C 施設は、高校進学などで子どもが不利益を被らないよう、施設内学校はもとより、出身学校(原籍校)や関係機関と連携しながら、対応する。

【Ⅱ群】 

ア 児童養護施設

イ 母子生活支援施設

ウ 乳児院

エ 児童自立支援施設

A→ア 児童養護施設

B→ウ 乳児院

C→エ 児童自立支援施設

正答:2

Aのポイントは「将来的には、本体施設のすべてを小規模グループケアに」、「地域のグループホームに移していく」という部分ですね。これだけだと、まだ乳児院と迷うかも。

Bはアタッチメントに関する記述であり、アタッチメントは幼少期に重要視されるコミュニケーションですから乳幼児の入所施設である乳児院がふさわしいですね。

Cに「高校進学」と出ているので、一発で児自立とわかります。

問5 次の文は、自立援助ホームに関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を✖とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 自立援助ホームは「児童自立生活援助事業」として第1種社会福祉事業に位置付けられる。

B 自立援助ホームはへの入所は児童相談所の措置により実施されるため、本児の費用負担はない。

C 自立を支援する第一は「枠のある生活」とも言うべき施設の規則を遵守させ、次に心の安心感と生活の安定につながる環境の保障を位置づけている。

D 自立援助ホームのスタッフは、利用者と一緒に仕事を探し、採用されるように履歴書の書き方、面接の練習などの支援も行い、採用後は就労を継続できるように支援することが重要である。

A→✖

B→✖

C→✖

D→○

正答:5

出ますねー、自立援助ホーム。実は去年秋に受けた保育士試験の際は、私は自立支援施設と自立援助ホームの違いをきちんとわかっていなかったことが、テスト勉強の段階で分かったので、自立援助ホームについては事前にがっつり調べていました。

Aに関しては、そう、1種じゃなくて2種なんですね。

Bの自立援助ホームへの入所は「申し込み」制です。そもそもこの自立援助ホームがどういう施設かといえば「なんらかの理由で家庭にいられなくなり、働かざるを得なくなった原則として15歳から20歳までの少年達に暮らしの場所を与える」施設なので、ここだけ申し込み制なのもなんか納得ですね。

問7 次のうち、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成25年2月1日現在)」(厚生労働省)の各施設における児童の現在の年齢の平均年齢として正しいものを○、誤ったものを✖とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。

A 乳児院      -約3歳

B ファミリーホーム -約5歳

C 児童養護施設   -約11歳

D 自立援助ホーム  -約22歳

A→✖

B→✖

C→○

D→✖

正答:4

これは毎回必ず出る形式でいて、尚且つ、どの資料から出るかも事前にわかるのできちんと情報を整理・記憶して得点源にしなければならない問題。

この出題元の資料「児童養護施設入所児童等調査結果」は5年に1度行われます。今回の出題は平成25年のものからで次の調査は30年。それまではこの平成25年の調査結果からの出題になると予測がつくので徹底的に対策が可能です!

 とは言えども資料全部を丸暗記は社会人のやることではないです。ポイントを抑えて効率よく暗記すべきで、そのポイントはふくしかくネットのダイジェスト版が素晴らしく良くまとめてくれているのです。何を覚えて何を捨てるか、このあたりの取捨選択ができるがプロが作った教材だなーと思う所以です。

さてさて、問題に戻りますと、A乳児院は基本的に乳幼児が入る施設で、1歳以上になると児童養護施設へ移行するので「3歳」は選択肢としてナシですね。BファミリーホームはC児童養護施設をより家庭的な養育環境に近づけたものなので平均年齢は近くなりますね、どちらも11.2歳です。

D自立援助ホームはそもそも15歳から20歳までの青少年の暮らす場所なので「22歳」もあり得ないと判断つきますね。

問8 次の文は、「児童養護施設入所児童等調査結果(平成25年2月1日現在)」(厚生労働省)に基づく、ある施設の児童の状況である。この内容に該当する施設種別として正しいものを一つ選びなさい。

・「入所時の年齢」で最も多いのは「0歳」である。

・「心身の状況」で「障害あり」が約18%である。

・「児童の就学状況」は「就学前」が約44%である。

・「被虐待経験あり」のうち「心理的虐待」が約80%である。

・「在所期間」は、「5年未満」が約85%である。

1 乳児院

2 情緒障害児短期治療施設

3 ファミリーホーム

4 母子生活支援施設

5 児童自立支援施設

正答:4 母子生活支援施設

はい、問7と同じ資料からの出題ですね。意外と虐待・障害の割合ってどの施設も似通っていて、見分けるのが難しかったりします。

この問いで一番のヒントは「児童の就学状況で就学前が44%」この記述ですね。この時点で1乳児院か2母子生活支援施設に絞られます。

ここからの見分けにはやはり資料の細かい読み込みが必要で、被虐待経験ありの割合が乳児院児で35.5%、一方の母子施設児では50.1%と特徴があります。このうち乳児院児で多い虐待の種類はネグレクト73.9%、母子施設児で多いのは心理的虐待78%となっています。ネグレクトは放任・怠惰なので心理的虐待とは種類が異なります。

ちょっとこのあたりは難しいですね~。

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いやー気が付いたら記事書き始めて1か月経っていました( ;∀;)すらすら書ける内容ではなかったということでしょう。それにしても時間掛けすぎ…。

気づけば実技試験まで残すところあと一か月ですよ、そろそろ準備しなければ。。。

前編では教育原理を解説していますので、ニコイチでこちらもどうぞ!



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